外資系企業と日本企業の違いに「意思決定のスピード」の違いがあります。スピードが速いのは外資系で、その差は圧倒的です。日本企業では何かを決める時、まず資料を作成し上司にお伺いを立てます。その上で会議を招集し、役員など上の人間の了承を得てようやく何かが決まります。外資系企業では、社員一人一人にある程度の裁量が認められています。自分がAと決めたらAを実行でき、せいぜい直属の上司に確認を取る程度です。
決定がスムーズでストレスがかかりませんが、逆に言えば個人に責任があるとも言えます。また物事を素早く判断する能力が問われているとも言えます。決定に迷って、結論を先延ばしにしたり、自分で決められずに上司に判断をゆだねてしまえば、「能力不足」とみなされてしまうかもしれません。
外資系企業では個人に決定の権限を与えられている分、物事を素早く判断する能力が問われます。それでは物事を素早く判断するために、何をすればいいでしょうか。素早く決定を下すためには、多くの情報を手にしている必要があります。多くの情報を活用することで、間違いのない答えを見つけやすくなるためです。またひとつの案件に対する答えが一つではなく、多くの代替案を用意できる人が、素早く決定を下せます。代替案との比較により、どちらが優れた答えか客観的に見られるようになるためです。
このように物事を素早く判断する能力は、先天的なものや特別なスキルによるものではありません。「決定のための準備をしっかりすること」が大切です。もちろん多くの情報を手に入れられる人脈や検索能力、アイデアをたくさん出すための思考回路は、仕事を通じて地道に養って行かなければなりません。
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